[小ネタ] EC2 Windows Server向けインストールメディアを利用する方法

[小ネタ] EC2 Windows Server向けインストールメディアを利用する方法

Clock Icon2020.11.07

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

しばたです。
あまりにも既知のネタなのですが、何気にDevelopers.IOに記事が無い様だったので[1]筆を執りました。

TL;DR

EC2 Windows Server向けのインストールメディアは共有EBSスナップショットとして公開されています。
必要に応じてEBSスナップショットからEBSボリュームを作成し、EC2インスタンスにマウントしてご利用ください。

公式ドキュメント

オフィシャルな手順はこちらをご覧ください。

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/WindowsGuide/windows-optional-components.html

EC2 Windows Server向けインストールメディアを利用する手順

ここまででもう説明としては十分かと思います。
以降はAWSに不慣れな方向けにスクショ入りの手順を紹介していきます。

1. EBSスナップショットの選択

はじめにEC2のマネジメントコンソールから「EBSスナップショット」を選びます。

次にスナップショット表示欄の左上にある検索欄を「自分で所有」から「パブリックスナップショット」に変更します。

すると全ユーザー向けに公開されたスナップショットが一覧表示されます。
ここではインストールメディアだけでなくあらゆる公開されたスナップショットが選べます。
(現時点の東京リージョンで26000を超えるスナップショットが存在しています。とても多いですね。)

ここから画面上部の検索欄を使いAmazonが公開しているWindows Serverのインストールメディアを抽出します。
以下の様な検索条件を指定すると良いでしょう。

  • 所有者 : Amazonのイメージ
    • パブリックスナップショットはAmazon以外に様々なユーザーが公開しています
    • 悪意あるスナップショットも無いとは言い切れないのでちゃんと所有者を指定しましょう
  • 検索ワード : windows や windows 2019 など
    • Windows Serverのバージョン別にスナップショットは存在しますので必要に応じて検索ワードは変えてください

下図ではWindows Server 2019のイメージを抽出しています。

今回は日本語版のメディア「Windows 2019 Japanese Installation Media」を選ぶことにします。

2. 必要に応じてEBSスナップショットからEBSボリュームを作成

次にこのスナップショットからEBSボリュームを作成します。
スナップショット欄を右クリックして「ボリュームの作成」を選択します。

ボリューム作成の詳細画面が表示されるので以下の点に注意してEBSボリュームを作成してください。

  • ボリュームタイプ、サイズ : 基本デフォルト設定のままで構いません
  • アベイラビリティゾーン : メディアを使いたいEC2のあるアベイラビリティゾーン(AZ)を選んでください
    • 異なるAZにあるEBSボリュームは利用できません
  • タグ : わかりやすい名前を設定しておくと良いです

ボリュームを作成し、少し待てば使用可能になります。

3. EBSボリュームのアタッチ

EBSボリュームをEC2から利用可能にするためにはアタッチする必要があります。
作成したインストールメディアEBSを右クリックして「ボリュームのアタッチ」を選びます。

アタッチの設定画面になるので、以下の点に注意して設定してください。

  • インスタンス : アタッチ対象のEC2インスタンスIDを選びます
    • 別AZにあるインスタンスは選べません
  • デバイス : xvdf ~ xvdp のデバイスID

アタッチを開始して少し待つと状態が「in-use」になりアタッチ済み情報が更新されます。

インストールメディアのアタッチはEC2が起動中に行っても構いません。
また、アタッチには一般的なDVDドライブやUSBディスク等のマウントと比べて少し時間がかかるので焦らずに操作すると良いでしょう。

4. EC2からメディアを使用する

これでEC2からアタッチしたメディアが見えるはずです。

今回はDドライブがインストールメディアとなっています。
メディアの内容はOSのバージョンにより様々ですが、Windows Server 2019の場合はISOファイルが保存されていました。
(ちなみにWindows Server 2016の場合はメディアイメージがそのままEBSボリュームになっていました)

あとメディアを適宜利用してください。
ISOファイルの場合はマウントすれば利用できます。

利用が終わったら「取り出し」てください。

インストールメディアの利用を止める

インストールメディアの利用を止める場合はこれまでの手順の逆を行います。

1. EBSボリュームのデタッチ

アタッチしていたインストールメディアをデタッチします。
デタッチする際はメディア内部のファイルを使用しない様にしておいてください。

マネジメントコンソールからインストールメディアのEBSボリュームを右クリックして「ボリュームのデタッチ」を選択します。

確認画面がでるのでそのまま「デタッチ」してください。

デタッチを開始して少し待つと状態が「available」になりアタッチ済み情報が更新されます。

デタッチの際にボリューム内のファイルが使用中だったりするとデタッチできない場合があります。
その場合は必要に応じて「ボリュームの強制デタッチ」を行ってください。

(optional) EBSボリュームの削除

インストールメディア自体が完全に不要になった場合はEBSボリュームを削除して構いません。
必要になった際に再度公開スナップショットからEBSボリュームを作り直して利用してください。

補足 : SQL Serverのインストールメディア

過去の記事でも解説しましたが、SQL Serverのインストールメディアは公開されていませんので必要になる場合はAWSサポートへ問い合わせてみてください。

https://dev.classmethod.jp/articles/sql-server-on-ec2-setup-tips-2020/

最後に

以上となります。

最近はWindows Serverを使うにあたりインストールメディアが必要になる機会はだいぶ減っていますが、それでもたまに必要になる事はあるかと思います。
そんな際に本記事の手順が参考になるでしょう。

脚注
  1. もし過去記事があったら申し訳ない... ↩︎

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